音速・光速をはかる

 

 

1.  セミナーの進め方

 

このセミナーでは、理系学生が比較的興味を持って主体的に参加できる実験、特に理学・工学的課題を取り扱います。と同時に、みなさんの伝えたいことを日本語で表現していくためのトレーニングを行います。

具体的には、セミナーの成果物としての実験および発表課題、およびそのレベルを高めるための文章力養成にわけられます。実験課題は手順まで与えられているわけではなく、目的だけをみなさんに提示し、その実現方法はそれぞれ自由に考えるところから始めます。といっても、やるべき内容は非常に簡単ですので、気軽に参加してください。

文章力養成は、読んでまとめるということを中心に行います。地味な作業ですが、飽きにくい文章を用意します。

 

2.  実験および発表課題

 

 セミナーで発表するための実験および発表課題は「モノの速度を測定する」ということです。課題の目的自体は特に難しいわけではありませんので、高校まででほとんど数学や物理に興味を持たなかった人や、何をやっているのかよくわからなかった人でも問題なく参加できます。むしろ高校時代に実験を十分に経験してきた人はほぼゼロでしょうから、全員が同じスタートラインだと思ってもらって結構です。

(1)投げたボールの速度をはかる は身近でだれでも知っている物体について、速度をはかるとはどういうことなのか、どのように速度をはかるのがよいか、について再確認します。(2)音速をはかる (3)光速をはかる の課題では、日常的によく知っているがいわゆるモノではないものの測定について理解を深め、実際に測定してみます。音速については身近な道具立てで、光速については進んだ測定機器も使用可能です。

 以上の実験では受講者数によりますが、48人程度のグループを組んでもらい、そのなかで知恵を出し合って測定方法を調査・検討し実験してレポートにまとめます。実験装置は基本的には身近なものを工夫して使います。つまり、たとえばボールの速度測定では、スピードガンなどブラックボックスになっている複雑なものを使用することはできません(ただし基準としての利用は除く)。

 以下、具体的な実験課題について説明します。

 

(1)投げたボールの速度をはかる

このセミナーでは様々な速度をはかるということを課題にします。最終的な課題の前に、まず走ったり歩いたりする程度の身近な速度をはかってみましょう。テレビで放映される野球やテニスなどの試合では、投球やサーブの際に速度が表示されます。たいていは100km/h~200km/hでしょう。みなさんがボールを投げたときに、それがどのくらいの速度か、身近な物品を使いいろいろな工夫をして測定してみてください。また測定そのものと同じくらい大事なのが、再現性と測定の誤差です。何度も同じように投げたときに同じ速度が測定できるか、また測定誤差が大きくないかという点を念頭に置いて、よりよい測定方法を考え、実施します。この内容はレポートにして提出・発表します。

 

(2)音速をはかる

音源から100メートルも離れると、音の伝わる速度というものが有限(無限大で一瞬に伝わるというわけではない)ということに気づくでしょう。たとえば打ち上げ花火が光った時に、そのしばらく後に爆発音が聞こえるわけです。また、100メートル走などでピストルを使った場合にも、ゴールで見ているとスタートのタイミングとピストル音のタイミングが異なります。

 このように音の速度は有限であり、事実として日常的な空気中では1秒間に300メートル以上の距離を進みます。これは東京―大阪間500キロメートルを20分強で到達するようなかなり速い速度です。この音速を、やはり身近な道具立てで測定します。ボールの速度をはかる場合と同様、再現性と誤差を重視して測定してみてください。この内容もレポートにして提出・発表します。

 

(3)光速をはかる

 光速は1秒間に約30万キロメートルと測定されています。また、この自然界で最も速い速度でもあります。光速を測定するのは人類にとって非常に重要な課題であり、また現在では物理定数としての意味もあります。この光速を、どのような道具立てでどうやって測定するのかを考え、実行していくのが最終的な課題です。歴史的な状況、現代的な測定方法や光速の意義などを調査しつつ、実際の測定を行います。

実験装置はどのようなものが使用できるかセミナーの中で説明がありますが、実験装置は準備の都合上、2週間前までにどのようなものが必要であるか、またそれが手に入らない時にどのように対処するかを教員に対して説明し、教員に準備させてください。

光速の測定においては再現性と誤差のほかに、そのユニークさや測定上の工夫を重視してください。つまり、測定誤差が小さいことよりも、これまでに実施されていなかったような実験方法や、小学生レベルでも実施できるような手軽さなど、実験のインパクトとオンリーワンの度合いを重視します。実験装置が簡便で誰にでも手に入るようなら、なおよいです。

この実験においては、レポートを提出するとともに、最も優れた発表を1つ選出し、「社会人基礎力をみがく」セミナー全体での全体発表にすすみます。残念ながら選ばれなかったグループも、全体発表の準備および、また最も良い発表の選出に参加してもらいます。

 

3.  文章力養成

 

社会で必要とされるコミュニケーション力は口頭での発表能力と文章記述能力です。口頭での能力は2.の実験課題発表に対応していますが、文章記述能力は2.のレポート作成だけでは不十分です。それは説明的な文章を読み、またそれを書くといったトレーニングにみなさんがこれまで費やしてきた時間が、決定的に不足しているためです。そこで、このセミナーでは説明的な文章を読む・書くというトレーニングのための時間を別途設けることとします。

これらを同時に養成できる、説明的な文章を読んで書く基礎的トレーニングとして、教員が指定する文章およびみなさんが選んだ文章を使って、内容の要約をしてもらいます。現在のところ、これを出席評価とみなす予定です。

文章は科学・技術的な内容を説明的に紹介したものや、簡単な論文形式の論説文を中心に選択する予定です。頻度としては、教員による文章選択は6回程度、みなさんによる文章選択についても6回程度を予定しています。

評価について、WebClass(山形大学のeラーニングサイト)を使った学生同士による匿名採点(ピアレビュー)となる予定です。模範解答との比較だけでなく、他の学生がどう書いているのか、またどこをどうすればよい日本語の文章となるのか、採点する側となって客観的にみる目を養うよい機会になります。

 

4.  さいごに

 

このセミナーで重要なことは、積極的に参加すること、この一点です。文章力養成の課題を丁寧にこなし評価を行うことはもちろんですが、グループでの議論や準備にも積極的に参加してください。これはリーダーシップをとるということだけでなく、必要な作業をグループで分担して、相互に信頼が醸成されるように約束を守るということです。

就職活動でのグループ面接や、企業でプロジェクトを実際に進めていく中での役割分担など、みなさんが将来いろいろなグループ作業で体験する業務にうまく対応するために、このセミナーが小さな練習場になっています。

これらのことを念頭に置いてセミナーに参加するようにしてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

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出典や注は,ひとまず文末注形式で記述してください。