ここではB Factoryで行なわれているNon-B Physics、つまりB中間子以外に関連した、チャーム、タウ、QCDの物理について解説する。
参考文献
Review of Particle Physics
BaBar Physics Book
「高エネルギー物理学の発展」長島順清 朝倉書店
Current Charm studies at Belle, B. yabsley@DPF2002
B FactoryはTau-Charm Factoryでもある。
例えばB FactoryがオペレートされるΥ(4S)(ウプシロン4S)のエネルギー√s=10.58GeVでの生成断面積は
bb(bar) ~ 1.05nb
cc(bar) ~ 1.2nb
τ+τ-~ 0.91nb
となり、ほぼBと同数の粒子が生成される。またチャームについては直接生成される事象の他に、B中間子の崩壊から生成される粒子もあり、違った特徴を持っている。これらの粒子種を利用して各種の物理を行なうことができる。
チャームの物理:
チャームの物理の重要なものとしてD0-D0(bar) Mixingがある。これは次のようなBox Diagramによって引き起こされます。

D0とD0(bar)のmixingはB中間子系とほぼ同じです。時間発展と崩壊を含むShrödinger方程式は

です。
mixing parameterである
x = ΔM/Γ ≤ 10-3
y = ΔΓ/Γ ≤ 10-3
となり、予想されるmixingはRmix≤ 10-6程度と、Bに比べて非常に小さく、D0からD0(bar)への移行およびその逆はほとんど起きません。逆に言えば、new physicsが新たなbox diagramを導入するならば、xの値が大きくなるので(yの値はほとんど変わらない)、mixingからのCP Violationがnew physicsの存在証明になりえます。
D0のmixingは非常にまれにしか起こらないので、その現象をとらえるのは非常に難しいのです。例えばD0-(mixing)->D0(bar) -> K+π-というmixingを通じた崩壊の他にD0 -> K+π-という、直接K+π-に崩壊するdoubly Cabbibo suppressed decay(DCSD)と呼ばれる崩壊過程が存在します。

これを分離するためには崩壊の位相の違いφ(小林・益川三角形のφ123とは別物)を見る必要があります。
Two Photon Physics

レプトンコライダーで起きる反応、e+e-→e+e-γγ→e+e-XでXが最終生成物として生じる反応は電子・陽電子対消滅やハドロン衝突の反応で得られる情報とともに、ハドロンの構造やQCDに関連する理論の証明に役立ちます。